ふたつのみる

 

”みる”には二つの”みる”を交換しながらするものがある。

ひとつめは感覚を閉じればみえなくなる。内に留めることのできないもの、通過してしまうものまたは反射させてしまうものをみている。

ふたつめは内から現れるものを目の前にすること。呼ばれて現れたり、内部の対流によってまかせて現れるものをみている。

ひとつめもふたつめも、それぞれを失うと、それぞれの像を発散し見失う。